1660年にオランダの医学者が、解熱・健胃・利尿作用のある薬用酒として造り出したのが、ジンの誕生。
薬効があり、杜松(ねず)の爽やかな香りが美味なジンは、たちまち人気の酒になった。ジンの製造は、トウモロコシや大麦麦芽などの穀物を蒸留し、ジュニパーベリー(杜松の実)、コリアンダー、キャラウェイ、オレンジピールなどの様々な香草や薬草で香りづけして造られる。
ジンの代表的なものには、オランダ・ジンとイギリス・ジンがある。オランダ・ジンは、イギリス・ジンに比べ風味が重厚でコクがある。イギリス・ジンは、古くはオールド・トム・ジンという甘みをつけたジンが主流だったが、現在はドライ・ジンと呼ばれる、軽くて切れのあるドライな味わいのジンが主流になっている。
最近では、オレンジなどのフルーツやミントなどで香り付けされた、フレーバード・ジンも出回っている。数年前からクラフトジンが流行していて、地域の特徴あるボタニカルを使用した個性あるジンが登場。日本では紫蘇や山椒、柚子、緑茶などを使ったジンもある。